社会人が英語をマスターするのに必要な時間

その他

インターネットで検索すると短時間で習得、スキマ時間で習得など色々ヒットすると思います。

もちろん、それもある意味間違えではありませんが目標をどこに置くかで必要な時間も決まってきます。

正直、語学を覚えるのに魔法はなく勉強に時間をかけた分しか上達しないのが現実です。

そこで、今回はどのくらい時間を掛ければ英語をマスターできるのかの一つの目安をお伝えしたいと思います。

英語学習に必要な勉強時間は2,200時間

アメリカの調査機関によると、英語を話す人間が、日本語を習得するには2,200時間の勉強が必要だとされています。

ということは、反対に日本語を話す人が英語を習得する場合も同様に、2,200時間の勉強が必要と考えられています。

かなり多くの時間を要しますがこれ以上、勉強時間を短縮するのは難しいと思われます。

というのも、これはアメリカの外交官になれるほど優秀な人物が、政府公認の言語トレーニングを受けての必要時間を算出している数字だからです。

一般的な能力の方であれば、これ以上勉強時間を短縮するのは不可能ではないにしても相当難しいのではないでしょうか。

そこで、「効率的に勉強しても2,200時間必要だ」ということを前提として、どうやってこれだけの勉強時間を確保するのかが、次の課題となるわけです。

2,200時間はかなり長い時間ですが、中学・高校での英語の授業で行った勉強時間を引くことができます。

中学・高校での平均的な英語勉強時間が約1,200時間といわれており、必要な勉強時間は、最短でも残り1,000時間となります。

目標から必要な勉強時間を逆算する

上記でお話しした残り1,000時間をクリアするのに必要な日数はどのくらいになるかというと。。。

1日の勉強時間 1000時間に到達する日数
10分/日 6000日(約16年半)
30分/日 2000日(約5年半)
1時間/日 1000日(約3年)
2時間/日 500日(約1年半)
3時間/日 333日(約1年)

1日10分だと16年以上掛かります。。。

これは現実的ではないですよね

現実的なところでいうと1日1時間以上となってくると思いますが、この1日1時間以上をどう確保していくかも課題となってくると思います。

目標に合った勉強法

現状を把握する

勉強を始める前に、自分の英語力がどの程度か知る必要があります。

参考までに、中学~大学で1,200時間の勉強を終え、あと1,000時間で英語が話せるようになる方の英語レベルとは、「グループディスカッションで準備してきたことなら言えるが、相手の言っていることを理解できなかったり、返事ができなかったりすることも多い」を基準としています。

ですから、基本的な文法や単語が身に付いておらず、この基準に達していなければ、当然そこから勉強する必要があるのです。

リスニングとスピーキング

中学~大学で1,200時間の英語勉強を概ね経験しているのであれば、リスニングとスピーキングを核として勉強します。

リスニングで使われるのは、音を聞いて即座に復唱する「シャドーイング」という勉強法です。

「文字で見れば意味は理解できるが、音で聞いてもわからない」フレーズの音と意味を結び付け、音で聞いただけで自然に意味が理解できるようになるための訓練となります。

スピーキングでは、構文やフレーズを暗記することで、頭で考えずに即座に口から出せるフレーズを増やします。脳には認知資源というものがあり、これには上限があります。

会話の時にこの認知資源をフレーズを考えることに使用してしまうと、その他のリスニングや返答内容を考えることに使用できる認知資源が少なくなってしまい、円滑なコミュニケーションを取ることができなくなってしまいます。

そのため、フレーズなどは自動化することが必要なのです。

発音は気にしない

英会話の勉強と聞くと、発音が大切と思う方も多いでしょう。

しかし、正直発音についてはあまり重要視しなくてもよいと思います。

理由は2つあります。ひとつは、発音を意識してしまうと、英語の文章を組み立てることに集中できないからです。人は話をする際、「概念化(話す内容を考える)」「言語化」「発声」というステップを踏むため、脳が3つのタスクを処理することになります。

そこで、発声の部分を意識しないことで、概念化と言語化の部分にだけ集中できるのです。

もうひとつは、言語学の研究では、発音よりも文中の音の強弱や長さのほうが、相手の理解に影響を与えることがわかっているためです。

特に英語を話す人の70%以上が非ネイティブとなっており、なまりのある英語でコミュニケーションを取ることも当たり前となっています。

発音の勉強が不必要なわけではありませんが、発音に勉強時間を割くことは、時間のない社会人の勉強法としては学習効率が悪く、おすすめとはいえないのです。

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